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幼少期に親の離婚を経験すると「将来の脳卒中リスクが高まる」と判明 (2/2)

2025.02.11 09:00:44 Tuesday

前ページ両親の離婚で「脳卒中リスク」が高まると判明

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なぜ親の離婚で脳卒中リスクが高まるのか?

今回の研究は「両親の離婚」と「子供の将来的な脳卒中リスク」の相関関係を調べただけであり、両者の間の因果関係までは明らかにできていません。

それでも研究者たちはいくつかの可能性を指摘しています。

  1. 長期間のストレス
    • 離婚後の家庭内の緊張や争いが、子どもに慢性的なストレスを与える可能性があります。
    • ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌が長期間続くと、血管の健康に悪影響を及ぼすことが知られています。
  2. 高血圧との関連
    • 2022年の研究では、10歳未満で親の別居を経験した人は、中年期に高血圧を発症する可能性が高いと報告されています。
    • 高血圧は脳卒中の主要なリスク因子の一つです。
  3. 睡眠障害の影響
    • 離婚家庭の子どもは、環境の変化により睡眠の質が低下することが多いとされています。
    • 睡眠不足や睡眠障害は、高血圧や脳卒中のリスクを高めることが分かっています。
  4. 社会経済的な影響
    • 両親の離婚は、家庭の経済状況や教育環境に影響を与える可能性があります。
    • 経済的に不安定な環境で育つと、成人後の生活習慣にも影響し、健康リスクが高まることがあります。

このように、両親の離婚という出来事がさまざまな形で健康に影響を与える可能性があるのです。

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今回の研究は観察研究であり、因果関係を直接証明するものではありません。

しかし、幼少期の家庭環境が成人後の健康に深く関係している可能性を示唆する重要な研究といえます。

また現在では社会の価値観が一昔前と比べて変化しているため、今後の世代(X世代やミレニアル世代)においても同じような影響が見られるのかどうかはさらなる研究が必要です。

両親の離婚が健康に及ぼす影響をより詳しく理解することで、将来的には予防策や支援策の開発につながる可能性もあります。

幼少期のストレスと健康の関係は、私たちの人生に大きな影響を与える重要なテーマなのです。

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