シミと毛穴が「目立ちにくく」なった理由とは?
12週間の試験を終えてデータを比べたところ、ビフィズス菌を摂取したグループと摂取していないグループのあいだで、明確な違いが見られました。
冬の乾燥が厳しくなるにつれて、プラセボ(偽の試験食)を摂取した人たちは、8週目の時点から肌の状態が悪化しはじめ、12週目にはさらに進行していました。
一方で、ビフィズス菌M-16Vを摂取したグループでは、悪化の始まりが遅く、12週目になっても変化がごくわずかでした。
つまり、季節的に避けられない肌の衰えを、「遅らせて、軽くした」という結果です。
さらに、シミ(brown spots)を詳しく見ると、摂取4週目と8週目でプラセボ群よりも明らかに少ないことが分かりました。
毛穴(pores)についても、ビフィズス菌を摂取した人の肌では4週目・8週目・12週目と少しずつ改善が見られ、摂取していないグループにはほとんど変化がありませんでした。
特に50歳未満の女性では、シミの改善がより顕著で、試験期間を通じて肌の明るさが維持されていたことが確認されています。
ただ乾燥やしわ、赤みなどの項目については、どちらのグループにも大きな差は見られませんでした。赤みに関してはマスクの刺激が影響した可能性も考えられるようです。
腸内の変化が肌に届くまで
便の分析では、ビフィズス菌M-16Vを摂取したグループで、腸内のBlautia(ブラウティア)属が増えていることが分かりました。
この菌は腸内で短鎖脂肪酸(short-chain fatty acids)という代謝物を作り、腸の炎症を抑える働きを持ちます。
そのため短鎖脂肪酸が血液を介して全身に広がり、肌の炎症や酸化ストレスを和らげた可能性が考えられます。
肌の表面の微生物には大きな変化は見られなかったため、今回の結果は、腸内環境が整うことで体全体のバランスが変化し、その影響が肌にも表れたと考えられます。
また、便秘ぎみの参加者では、ビフィズス菌M-16Vを摂取したときに肌のきめや毛穴の改善がよりはっきり見られました。これは、便秘があると腸内で有害な代謝物がたまりやすく、それが血流を通じて肌の乾燥やくすみを悪化させるためと考えられます。
そのため、もともと腸内環境の乱れが大きい人ほど、ビフィズス菌による腸内の改善が際立ち、肌の改善も強く表れたのでしょう。
ビフィズス菌は“肌の老化サイクル”に関係する?
シミは紫外線や加齢、ホルモンの変化で起こる色素沈着です。
特に体内で炎症が続くと、メラニンという色素が過剰に作られ、沈着しやすくなります。
今回の結果は、腸内環境が整うことで炎症のもとが減り、メラニンの沈着を抑える可能性を示しています。
ただし、今回の試験では炎症マーカーやホルモンを直接測っていないため、この仕組みはあくまで仮説です。
今後は、血中サイトカインや皮膚バリアの指標を合わせて検証する必要があります。
腸内環境の改善がスキンケアの常識になる?
今回の研究は、森永乳業が保有する菌株を使った産学連携の共同研究でした。
本研究は順天堂大学大学院と森永乳業の共同研究部門で実施されましたが、資金提供企業は試験計画、データ収集・解析、解釈、論文執筆に関与しない旨が明記されています。
ただし、今回の結果は見た目のスコアに基づくもので、シミそのものの発生を防ぐ効果を証明したわけではありません。
対象が日本人女性に限られ、単施設・12週間という条件で行われた点も踏まえる必要があります。
今後は、血中ホルモンや皮膚の水分保持などの指標を組み合わせた分析によって、より深いメカニズムの解明が期待されます。
それでも、今回の研究は「飲むスキンケア」という新しい考え方を現実に近づけた意義ある報告です。
腸を整えることで、肌の明るさやハリを守る――そんな“体内からの美肌づくり”が、近い未来の新常識になるかもしれません。


























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