ダーウィンの予言通り? チンパンジーが示す人間的理性の原型

今回の研究は、チンパンジーが新しい証拠が出てきたときに自分の信念を選び直すことができると示し、人間だけが「証拠の天秤」を使える存在ではない可能性を浮き彫りにしました。
人間の理性を特徴づけると考えられてきた考え直しの仕組みが、私たちの最も近い親戚である類人猿にも備わっているという発見は大きな意味を持ちます。
ヒトとチンパンジーの考える力の差は、まったく違う能力を持っているというよりも、「どのくらい上手にその力を使いこなせるか」という連続的な違いかもしれません。
たとえるなら、ヒトが最新型のスマートフォンなら、チンパンジーはひとつ前のモデルというわけです。
基本的な機能(証拠をもとに考えを改めるなど)は同じでも、性能や使いこなしの幅に違いがあるというイメージです。
150年前、ダーウィンは「人間の知性も動物の能力の延長線上にある」と考えていましたが、この研究はその考えを支える新しい証拠だといえます。
研究者たちは、今回の成果を動物の「メタ認知(自分の考えを振り返る力)」に関する議論を進める重要な一歩と位置づけています。
特にチンパンジーが示したのは、「ソースモニタリング」と呼ばれる力です。
これは「何を知っているか」だけでなく、「どうやってそれを知ったのか」まで理解しているというものです。
実験で見られた「二段構えの証拠への反応」は、その力の現れです。
強い証拠があとから間違いだとわかったときにだけ考えを変え、それ以外のときは変えなかった――この行動は、チンパンジーが証拠を得た経緯や確かさを考慮して判断していることを示します。
もしチンパンジーが自分の知識の出所や確かさを見分けられるなら、それは動物の心にこれまで想像していた以上に高度な「内省の仕組み」があるということになります。
この成果は、チンパンジーが人間と共通する思考の原型を持っていることを示し、その起源が私たちとチンパンジーの共通祖先にまでさかのぼる可能性を示唆しています。
研究者たちは今後、この実験を2〜4歳の子どもに行い、動物と人間のあいだで「考え直す力」がどう発達するのかを探る予定です。
また、チンパンジーの推論の仕組みを参考にすることで、人間の学習法やAIの思考モデルを見直す手がかりが得られるかもしれません。
さらに将来は、他の霊長類にも対象を広げ、進化の流れに沿って「考え直す力」がいつどのように生まれたのかを調べる計画もあります。
もしこの研究が進めば、私たちの「理性的に考える力」がどのように進化してきたのか、そしてなぜそれが生き残るために必要だったのかが、少しずつ明らかになっていくでしょう。


























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