なぜチンパンジーにできることをできない人間がいるのか?

では最後にもう一つ、なぜチンパンジーにできることを、一部の人間ができないかについても考えてみたいと思います。
強い証拠を見せられたチンパンジーが、すっと判断を更新するという実験結果を読むと、人間のほうが頑固に信念を守るように見えることがあります。
たとえば地球平面説のような陰謀論では、人工衛星の写真も飛行機の航路も山ほどのデータがあっても、信念が動かない人は動きません。
では、なぜそうなるのでしょうか。
結論から言えば、人間は「正しさ」だけで動く脳ではありません。
私たちの頭は、事実の整合と同じくらい、仲間との一体感や評判、面子、そして自分の世界観のつじつまを同時に最適化するようにできています。
正確さの勝負だけならチンパンジーと同じ土俵で戦えるのに、現実の人間世界ではもう一つの得点板(社会の点数)がいつも横で光っています。
ここが出発点です。
人間は常に多目的の世界にいます。
家族、職場、オンラインのコミュニティが重なります。
それぞれで「浮かない」「恥をかかない」「自分の物語を守る」ことも重要な報酬です。
新しい強い証拠が来たとき、「わかった、考え直す」と答えるのが科学的には正解でも、仲間内では「裏切り者」のラベルが貼られるかもしれません。
そうなると、外からは非合理に見えても、当人にとっては社会的コストを最小にする選択が“合理”になります。
陰謀論が吸引力を持つのは、この社会的報酬を強く設計しているからです。
「自分は選ばれし少数だ」「目覚めた側だ」という物語が手に入り、同じ物語を信じる人たちが温かく迎えてくれます。
証拠に従うか、居場所を守るかの二者択一になると、無意識のうちに後者が勝つ場面が生まれます。
また脳科学的観点からも予測ができます。
私たちの脳には省エネ装置があります。
すべての証拠を毎回精査していたら、日常が止まってしまいます。
そこで経験則や近道(ヒューリスティック)を使い、最初に握った仮説に合う情報を優先的に拾いがちです。
これは確認バイアスと呼ばれます。
一度つくった「自分の物語」に矛盾する事実が来ると、胸の奥がムズムズする不快(認知的不協和)が生まれます。
それを避けようとして、反証の価値を過小評価してしまいます。
強い証拠ほど刺さるはずなのに、刺されば刺されるほど「痛くない解釈」を探し始めるという逆説が起きます。
また人間にはチンパンジーよりも複雑なアイデンティティーが存在し、それがときに信念の変更を困難にします。
信念がアイデンティティと結びつくと、推論は「事実検証モード」から「弁護人モード」に切り替わります。
「この考え方=自分」だと、反証は自分そのものへの攻撃に感じられます。
もはや議論の相手はデータではなく、相手陣営そのものになります。
ここに現代の情報環境が重なります。
SNSや動画のおすすめは自分と似た意見を増幅し、反対側の良質な反証に触れる機会を細らせます。
感情の温度が高いコンテンツほど拡散力があるため、怒りや不信を燃料にした物語が視界を占拠しやすくなります。
こうして小さな島宇宙がいくつもでき、島と島のあいだに橋がかかりにくくなります。
そしてこれは誰でも言えることですが、誰の言葉を信頼するかという「情報の窓口」も効きます。
結果として外の専門家より、身近で信頼している人の断言のほうが体感的に重くなります。
その結果、外から見ると「これだけの証拠を前に、なぜ?」という場面でも、当人の内側では信念が揺るがないのです。
このような証拠によって揺るがない信念は、一見すると愚かにも思えます。
ただ擁護すべき点がないわけではありません。
自分以外の全ての人が「違う」と言っていることに反して自らの思索を深めることは、同時に人間の強みだからです。
それがなければ「誰も思いつかなかった理論」などはこの世に生まれることはなかったでしょう。


























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チンパンジーは人間と違って一人でも生きていけますからね。
それにコロコロ考え変える人間は信用されないのは古来からそうです。
4ページ目、蛇足じゃない?
最後の結論が???
偉大な発見は、既存の理論で説明できない新たな証拠に真摯に向き合ったからでは。
証拠隠しやら捏造する犯罪がなきゃちゃんと判断できるんか?冤罪無罪の実績みたらとりあえず全部証拠出せってチンパンジーでもおもうだろね
信者脳な人間に対しては猿以下って表現は事実の提示になるので侮辱罪にはあたらなそう
てことは愛国者の知能はチンパンジーにも劣るということか笑