電気分解で火星に酸素を作る
中学の理科で実験した記憶があるでしょうが、水は電気分解することによって水素と酸素を生成することができます。
火星のような過酷な環境を調査、開発しようという場合、酸素(呼吸用)と水素(燃料用)を同時に確保できるこの技術は一石二鳥の素晴らしい技術です。
しかし、現在の水の電気分解技術は、精製水を使って行われており、不純物の混じった水には対応していません。
これは地球でも水素を作るために多くのコストを必要としてしまう原因でもあります。
火星の環境で液体から不純物を取り除き精製水を作るとなると、かなり大変な問題になります。
現在火星に向かっているNASAの火星探査機「パーサヴィアランス(Perseverance)」は火星大気から酸素を作る実験機器「MOXIE」を搭載しています。
MOXIEは、二酸化炭素を電気分解して酸素を作り出すことができる装置です。ただ、高温が必要でエネルギーのコストがかかる他、酸素しか生成できません。