共食い率の非常に高いカマキリで発見されたオスの闘争性
カマキリのメスには、交尾相手のオスを食べてしまうという共食いの習性があります。
中でも、スプリングボックカマキリ(Miomantis caffra)と呼ばれるアフリカ原産のカマキリは最も暴力的なことが知られています。
スプリングボックカマキリのメスは特殊で、単為生殖と呼ばれるオスを必要としない繁殖法が可能であるため、近づいてくるオスは単なるエサに過ぎないのです。
一方、オスはメスと交尾しなければ自分の子孫を残すことができません。
そのため命をかけて、メスに近寄り交尾を試みます。
そして運が良ければメスから逃げのび、悪ければ交尾中に食べられてしまうと、今までは考えられてきました。
しかし今回、ニュージーランドの研究者たちは、オスの生存は単なる「運」とはほど遠いことを発見しました。
生き延びるためにオスたちは、積極的に戦いをはじめ、そしてメスに勝利していたのです。