大気圏再突入で燃え尽きる人工衛星
CGなどで描かれる大気圏突入なら見たことがあるかもしれませんが、実際に作られた素材が高熱の大気摩擦でどうやって燃えていくかを見る機会はありません。
ESAは、これを精密な模型とプラズマ風洞を使って再現させました。
プラズマ風洞とは、アーク放電によって気体にエネルギーを供給し、高熱(高エンタルピー)の気流を生成する装置です。
ドイツ航空宇宙センター(DLR)にあるプラズマ風洞は、アーク放電によって6700℃に加熱したガスを吹き付けることができ、大気圏再突入の条件をシミュレーションできます。
プラズマ風洞は120mmの直径しかないので、上の動画もそのサイズに合わせて作られた人工衛星の模型ですが、まるで実際に大気圏再突入の様子を見ているかのようです。
私たちにとっては見ているだけでも面白い映像ですが、こうした実験を行うのには、非常に重要な意味があり、ここで確認しているのは人工衛星がきちんと燃え尽きるかどうかなのです。