ブロッコリーが不味く感じる仕組みとは?
私たちの唾液中には「システインリアーゼ」と呼ばれる酵素が含まれており、口内に生息する様々な細菌によって作られます。
そして、ブロッコリー、カリフラワー、小松菜、大根、キャベツといったアブラナ科野菜を食べると、唾液中のシステインリアーゼが反応を始めます。
システインリアーゼは、アブラナ科に含まれる「S-メチル-L-システイン スルホキシド(SMCSO)」という化合物を分解し、その分解プロセスで刺激的なニオイ分子を発生させます。
これがアブラナ科野菜を不味く感じさせる原因物質です。
大人を対象にした先行研究では、各人のシステインリアーゼの活性レベルによってSMCSOの分解量が決まり、その結果として、刺激的なニオイ分子の生成量も決まることが分かっています。
人によっては、SMCSOの分解量の違いから、生成されるニオイ分子の量に10倍以上の差が出るようです。
大人でもアブラナ科野菜が苦手な方は、システインリアーゼの活性レベルが非常に高いのでしょう。
その中で研究チームは、野菜の苦味や臭みに敏感な子どもたちにも、同じような反応の違いがあるのではないかと考え、実験を開始しました。
さて、結果はどうなったでしょうか。