ビデオ通話で繋がったオウムたちは一緒に歌ったり羽繕いしたりする
合計147回のオウム同士のビデオ通話が行われた結果、オウムたちは画面上の相手に社会的行動をとるようになりました。
オウムたちは時間の経過と共に親密になり、共に歌ったり、お互いに羽繕いしようとしたりしたのです。
また新しいスキルを互いに学ぶような様子も観察されており、この実験の中で、あるオウムは初めて飛行したり採餌したりしました。
かごの中で生きてきたオウムたちは、仲間の振る舞いから初めて学ぶことも多かったのでしょう。
研究チームは、「オウムたちは、画面上の仲間と本当に交流できていることを理解しているようであり、観察された行動は、鳥たちの間で見られる実際の相互作用(社会的行動)と同じでした」と述べています。
この実験で得られた経験を飼い主たち全員が高く評価しており、「今後もペットのオウムのためにこのシステムを使い続けたい」と感じたようです。
今回の実験は、人間の介入によって生じた弊害を、科学技術でいくらかカバーできることを示しています。
特にペット達は、飼い主のもとで安全に過ごせる代わりに、社会性が失われがちです。
人間と同じく、ビデオ通話で仲間と繋がるなら、ペットたちの孤独感は和らぎ、「動物本来の生き方」ができるのかもしれません。