「のむ注射」のはたらくしくみ
新しく開発された「のむ注射」はカプセル状の形をしており、一見して普通の飲み薬との違いはみられません。
しかし普通の飲み薬とは違って、内部に糖でできた針と、針を腸壁に押しつけるための風船のようなふくらみ構造が含まれています。
またカプセルは胃では溶けず、腸でのみ溶けるように設計されています。
「のむ注射」が腸に辿り着くと上の図のようにカプセルの前方部分が溶けて、クエン酸と重炭酸ナトリウムが放出され二酸化炭素が発生します。
さらに上の図の青色で示された膨張剤が風船のように押し出され、糖でできた針が腸の内壁にささります。
薬はこの針の部分に入っており、針を構成する糖がとけると薬が放出され、血管に入っていきます。
腸壁に針がささると、カプセルの他の部分も溶けていき、肛門へ向けて押し流されていきます。