人種差別を経験してきた脳は、脅威に対してより強く反応する
調査の結果、「頻繁に人種差別されてきた」と答えた女性の脳は、脅威に対してより強く反応すると分かりました。
映像によって脅威を感じたとき、警戒心や注意力に関連する脳領域が非常に強く活性化したのです。
しかも、その反応の強さは、幼少期の虐待や身体的・性的暴行を受けた人々と比べても大きいものでした。
他の研究によると、脅威に対する継続的な反応は、精神疾患と将来の脳トラブルのリスクを高めると言われています。
つまり人種差別の脅威に定期的にさらされるなら、脳の健康状態が悪化するおそれがあるのです。
とはいえ、今回の研究結果では不明瞭な部分も多く、追加調査が必要でしょう。
人種差別されてきた人の脳が人生におけるどの段階で警戒心を高めるのか、理解する必要もあります。
チームは今後も、人種差別と健康の関連性についての研究を続ける予定です。