寝る前の音楽は、睡眠の質を低下させる
最初の調査には、199人のアメリカ人が参加しました。
その調査結果によると、約33%の人が、「就寝前にイヤーワームを経験したことがある」とのこと。
また普段から音楽を頻繁に聴く人ほど睡眠時のイヤーワームを経験しており、睡眠の質も低下していました。
次にチームは、48人の若年成人を対象に睡眠実験を行いました。
この実験では、すべての参加者が就寝30分前に有名なポップソングを3曲(歌詞付きと歌詞なしをランダムに)聴きました。
そして睡眠中の脳波、血中酸素濃度、呼吸パターン、心拍数、眼球や体の動きを記録し、睡眠の質に与える影響を調査しています。
その結果、寝る前に歌詞なしの音楽を聴いた人は、歌詞付きの音楽を聴いた人に比べて睡眠の質が著しく悪化しました。
それらの人は睡眠効率が悪いだけでなく、寝つきも良くありませんでした。
また就寝前にイヤーワームを経験した人も睡眠の質が悪く、深い眠りから浅い眠りへと変化していたようです。
しかも参加者の4分の1が、頭にメロディがこびりついた状態で夜中に目を覚ましてしまいました。
さて、これら2つの研究は、「就寝前の音楽が睡眠の質を低下させる」という結果において一致しています。
では、睡眠中に絶えず音楽を聴いているわけではないのに、脳が影響を受けてしまうのはなぜでしょうか?