日本の労働パフォーマンス低下の原因は睡眠不足だった
分析の結果、男女ともに、睡眠不足が最も強く労働パフォーマンスの低下に関係していることが分かりました。
次いで、運動習慣の欠如や、就寝前の夕食も悪影響を与えていました。
そして表からも分かる通り、男性は女性に比べて、より多くの生活習慣が労働パフォーマンスと関係することも分かりました。
これらの結果から、確かに生活習慣は労働パフォーマンスと関係があると分かります。
そして、日本人に顕著に見られる睡眠不足を改善していくなら、日本の生産性を向上させていくことができるはずです。
もちろん、日本の企業従業員の睡眠が不足している理由は様々です。
「仕事量が多すぎて、睡眠時間を削るしかない」という人もいれば、「ついついスマホや趣味に熱中して、夜更かししてしまう」という人もいるでしょう。
また「家事や育児」「通勤時間が長すぎること」などの問題や、睡眠時間自体はきちんと取れていても「仕事や人間関係のストレス」で睡眠の質が低下しているという原因もあるかもしれません。
睡眠不足に関しては、改善が難しい問題を抱える人も多いでしょう。
しかし、労働パフォーマンスを改善するには、「質の高い睡眠を十分に取ること」が必要です。
日本はよく労働パフォーマンスが他国に比べて悪いという話を聞きますが、今回の結果を見ると睡眠時間が調査された33カ国中最低の日本なら当然だと言えるでしょう。
日本の労働者人口が減少傾向に進んでいる現状を考えると、これからの国民の労働パフォーマンスの改善は重要な問題となっていきます。
企業が睡眠時間の重要性を甘く見た労働体制を作っているなら、認識を改め労働環境の改善に努める必要があるでしょう。
また単に自己管理が甘く夜更かししてしまうという人は、この機会に自身の生活の仕方を見直したほうが良いかもしれません。