火星の姿
火星の姿 / Credit: NASA
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10月6日、火星が地球に最接近!探し方と“観測が2倍楽しくなるポイント”を紹介 (3/3)

2020.09.29 Tuesday

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火星の魅力

なぜ、古代から人の気を引いたのか

さて、明るくて目立つ惑星といえば、金星と木星もそうです。

でも、金星と木星は常に明るいですが、火星はほかの星にまぎれて目立たないときもあれば数年に一度輝くときもあります。

この不規則な感じと、赤い色が血を連想させるという、妖しさで人の気を引いたのでしょうね。

火星は古代から世界中で「戦争」や「不吉なこと」の前兆や、それをもたらす神と重ね合わせられました。

たとえば、バビロニアでは闘いと疫病や死をつかさどる神ネルガル、アステカでは好戦的な神ウィロポチトリ、ギリシャ神話では、軍神アレスとされました。

そして、ローマ神話ではアレスと同一視されるマルスとなり、これが火星の英語名Marsの由来です。

マルスのイメージ
マルスのイメージ / credit: depositphotos

実際に火星を見ると、「こんな明るくて赤い星あったかな」と突然出現したように感じ、古代の人々が異様に感じたのも納得できると思います。

現代人にも人気。さまざまな形で注目される

そんな火星は、今では大人気です。

現実に手の届きそうな星」ですから、創作物にしろ、研究にしろ、意欲をかきたてられるのでしょう。

創作物では、小説、映画、漫画、ゲーム「テラフォーミング」ものを筆頭に、火星が舞台なものは数多いですよね。『火星年代記』『トータル・リコール』『ARIA』など、何かしら触れたことがあるのでは?

また、イーロン・マスクの火星有人飛行計画もたびたび話題になりますよね。…果たして、生きている間に実現するんでしょうか。

研究での今後の発見にも期待です。惑星科学の分野で、火星は研究者の数がとても多いのだとか。

気候システム地質プロセスなど、火星と比較することで、より地球について深く知れるし、生命の起源や進化についてわかるのではと期待されています。

それに、近年はたくさんの火星探査機がありますから、現地からの情報も要チェックです。

ちなみに、探査機には惑星の周囲を周る「周回軌道型」、地上でその場にとどまって調査する「ランダー型」、地上を動き回る「ローバー型」の3つがあります。特にローバーによる写真は臨場感たっぷりで、まるで火星にいるような気持ちになりますね。

画像
「セルフィー」を撮るローバー型の探査機キュリオシティ / Credit: NASA

火星は、最接近の10月6日のあと、1カ月くらいは観測の好条件といえるでしょう。当日天気が悪くても、チャンスを待ってください。

また、今年の「準接近」で火星に興味を持たれたら、今後も火星の話題を追ってみてはいかがでしょうか。

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