あなたも説得テクニックを上手に活用できる
前述の説得法は、さまざまな人間関係に応用することができます。
親子関係であれば、「勉強しなさい」ではなく「勉強を終わらせればゲームをもっと楽しめるよ」と言う方が効果的です。
職場では、「最近ミスが多いな」よりも「以前の成果は素晴らしかった。また最高のレベルに戻れると思うよ」と伝える方が良いでしょう。

医師であれば、患者に対して「このままでは糖尿病になります」と言うよりも、「多くの患者さんが生活を変えて、体が軽くなったと喜んでいます」と伝える方がやる気を引き出せます。
教育現場でも、「今のままだと単位が危ない」より「この方法ならもっと楽に理解できるよ」と話す方が前向きです。
恋人やパートナーとの会話でも、「あなたの考えはおかしい」ではなく「私はこういう考え方が好きなんだ。どう思う?」と聞く方が心を開いてもらえるでしょう。
頑固な人の心を変えるには、正しさよりも、快さや意味を届けることが大切です。
人の心は理屈ではなく、希望と共感で動きます。
脳の報酬システムに寄り添った説得を実践すれば、相手の態度だけでなく、自分自身のストレスも減らすことができるかもしれません。
「どうしても変わってほしい」と願うその人のために、今日から脳にやさしい説得を試してみてはいかがでしょうか。